1989.11.04
円能寺様からご依頼をいただき、虚空蔵堂保存修理工事を実施しました。
この虚空蔵堂は、江戸時代中期に建立された歴史的な建築物であり、長い年月を経て経年劣化が著しく、建物全体の改修が必要な状態でした。
ご住職様から文化財指定となるような、建築物の価値を守るための保存修理のご依頼でした。
今回の工事では、図面は消失していたため、まず現場調査を実施し、施工図を作製して工事を進めました。
江戸時代から現存していた柱は可能な限り使用し、建物全体を揚屋して基礎からやり直し、安定性と耐久性が向上するよう半解体工事で施工しました。
特に経年劣化が進んでいた屋根周りについては、新規部材にて新しく造りなおしました。
新たな屋根には、建物全体と調和するよう設計を施し改修を進めました。
修理後の虚空蔵堂は、周囲の自然環境と調和した美しい姿に生まれ変わりました。
このお堂が、長く地域の皆様や訪れる方々から親しみ続けられることを願っております。