1983.12.25
妙延寺様からご依頼をいただき、鐘楼堂の再建工事を実施しました。

当時、旧鐘楼堂は現存しておらず、住職からのご要望を受けて新たな鐘楼堂の設計を進めることとなりました。
当時の住職から伺った昔の旧鐘楼堂のイメージをもとに、弊社棟梁は2階建ての袴腰式鐘楼堂の設計を提案させていただきました。
この設計は、奈良時代の唐招提寺にも見られる伝統的なものであり、歴史的な趣を感じさせるものです。
また、2階建ての袴腰式鐘楼は、古代の様式を受け継いでおり、奈良時代以降には鼓楼から鐘楼へと移行していったという歴史的背景があり、袴腰式鐘楼はその流れを踏襲しています。
この鐘楼堂の建設は、弊社の棟梁にとって4件目となる鐘楼堂の工事でした。
今回の鐘楼堂は「鐘楼堂を建てたい」という、一人の檀家様からのご寄付によって実現し、そのご意向に添えるよう再建工事を進めていきました。
除夜の鐘に間に合うように進めてきた工事は、新年を前に無事落慶致しました。
大晦日の夜に梵鐘が響き渡る様を拝見し、感無量でした。
檀家様も完成を大変喜んでくださり、有り難い思いでした。
この鐘楼堂が末長く、地域の皆様に愛され続けることを願っています。