
1985.06.23
龍田寺様からご依頼をいただき、本堂の再建工事を実施しました。
このご依頼は、弊社棟梁が40歳の時に設計・施工を任された仕事でした。
工事は、老朽化が進んでいた旧本堂を解体し、施工を進めていきました。
再建する新たな本堂は、龍田寺様の宗派に合わせて、部分的に禅宗様式を取り入れた設計を提案させていただきました。
当時、棟梁にとって禅宗様式での設計・施工は初めての挑戦でした。
それまでに製作したことのない造形や、内陣の意匠などもあり、住職と打ち合わせを重ね設計を進めていきました。
当時、龍田寺住職は永平寺での修行を経て、龍田寺住職を拝命し、自分なりの構想もあり、それを実現するために努力を重ねておられ、打ち合わせにも熱が入っていました。
弊社棟梁も独立後15年が経ち、40代を迎え、やりがいのある大きな仕事をいただき、とても充実した日々を楽しみながら仕事に励んでいました。
新年に間に合うように進めてきた再建が無事に完了し、落慶式を迎えた際には、住職のお父上(前住職)にもとても喜んでいただくことができ、大変灌漑深い思いでした。