1990.09.10
福正寺様からご依頼をいただき、総門および法堂の保存修理工事を実施しました。
この工事は、平成11年に三解脱門新築工事のご依頼を頂いたご縁で担当させていただくことになりました。
当初、総門は瓦葺き屋根の形状でしたが、2011年の震災により瓦が落ちてしまい損傷が進んでいました。
そこで今回の保存修理工事では、江戸時代のお寺の姿である、茅葺き屋根の形状を再現する工事をご提案をさせていただき、銅板葺きにて葺き替えを行いました。
茅葺き型の再現は、茅型原寸作りなど複雑な技術と時間を要する工事となりました。
本工事は全解体工事とし、なるべく既存材を残し、腐食していない材などは取替え、構造的には強固になり、創建当時の姿に蘇りました。
総門の工事が完了すると、次は法堂の工事が始まりました。
法堂は老朽化が著しく、建物全体を嵩上げし基礎の全面的なやり直しを伴う大規模な修理工事となりました。
約2年の期間を経て全ての工事が完了し、法堂と総門の新たな姿をお披露目する落慶法要を執り行いました。
また、開山750年遠忌の法要には、福正寺のご住職とご縁のある、京都清水寺の貫主である森清範師が招かれ、落慶式では「福」の一文字を揮毫(きごう)してくださいました。
今回の工事により、建物の耐久性と安全性を向上させ、歴史ある建物の保存を実現することができました。
これからも地域の文化と歴史を次世代に継承していくことができるよう、精進して参ります。